https://shonan-turedurenikki.com

お気に入り

京都 ギャルリー田澤さんとの出会い

投稿日:2019年3月2日 更新日:

ランプの灯りに誘われて

私は23歳まで京都に住んでいました
高校からの下校時(夕暮れ時がキーポイント!)に前を通る度に気になって仕方がない真新しい洋館がありました。


川沿いの角地に佇む威風堂々とした建物。


薄暮の中、出窓には数々の美しいランプに灯りがともり、その奥には年代を経た何やら高級そうな美術品が見え隠れしています。


ランプの暖かで優しい光に吸い込まれて、いつも自転車から降りて出窓に張り付き美しく繊細なランプに見入っていました。


夕焼け空から夜の帳が下りて、辺りが暮れなずむ中、柔らかな灯りがぽっと浮かび上がる様。


うわー、綺麗だなあー。と、見惚れていました。たぶん私は口をポカーンと開けていたと思います。


白昼夢をみているような心地よさに子供ながらに酔いしれていました。


ひと時、異空間で夢見心地にひたってから家路につきました。

英国製 キャンドル スナッファー
<私の田澤コレクション>
英国製 キャンドルスナッファー
何かの映画でロウソクの灯を消す仕草をみて
いつか、手に入れたいとおもっていました。
金属の部分に紋章が彫られています。


人生初の古美術店


そんなことを何度か繰り返していたある日、扉が開いて奥様と思われる女性が「よろしかったら、中に入ってゆっくりとご覧なさい」と声をかけてくださいました。


繰り返しますが、私は制服を着た下校途中の女子高校生です。どうみても骨董屋さんでお買い物が出来る風情ではありません。

てっきり、たびたび出窓を覗き込んでいる事をお商売の邪魔だと叱られるのかと思い、立ちすくんでしまいました。


でも、その女性はにこやかに笑って「さあさ、どうぞ、どうぞ」とお店の中に招き入れてくださいました。「ゆっくりと観てってくださいね」と。


中に入ってみると、この大きな洋館はお店兼お住まいの建物であることが分かりました。ただ、どこまでがお店でどこからが私邸なのか分かりませんでした。


何しろ見渡す限りに古美術品が飾られ、日常雑貨のごとく使われている有様が眼前に広がっているのです。とてもセンスがよくて、不思議なほど居心地の良い空間でした。


さらに驚いたことには古美術品の間を小学生?園児?と思われるおかっぱ頭の子供たちが元気に走り廻っているのです。

私を招き入れてくださった方はやはり奥様でした。店主のご主人様も「やー、いらっしゃい」と快く受け入れて下さいました。そして私を見てにこにこしている小さなお子様たち。

ドームのガラス器をフローティングフラワーとして使用

<私の田澤コレクション>
ドームのガラス器
一客だけなのでフローティングフラワーや
フローティングキャンドルとして使っています。


奥様は家中を案内してくださいました。

ランプ・古伊万里の食器類・歳月を経たガラス器の数々。

ある一角には東西の骨董品に囲まれてグランドピアノがありました。

ランプの灯りの元、東洋と西洋の古美術品と漆黒のグランドピアノのコントラスト。

実に美しかった事を今でも鮮明に覚えています。

お夕飯時にも関わらず、お茶をご馳走になりました。

これは夢?私の妄想?いやいや現実よ、と自分に言い聞かせながらご夫妻にお礼を申し上げてお店を後にしました。

田澤ご夫妻のお人柄


これが私と古美術田澤さんとの出会いです。あれから40数年の時が流れました。

後にも先にも心惹かれたお店とこの様な出会いをしたことはありません。

ご夫妻のお人柄にほかなりません。

もし、私が大人だったら敷居が高くて躊躇していたことでしょう。


田澤ご夫妻のお蔭で、私は古美術・骨董品・美しいものと出会う・会いに行く・愛でる、という行為をたじろがずにわずか高校生で体験する事が出来ました。このことはその後の私の人生において宝物になりました。感謝の言葉しかありません。

今は「ギャルリー田澤」が店名ですが、当時は「古美術 田澤」だったように記憶しています。ご主人様のご実家は京都の東山古門前の古美術・刀剣の老舗だったように思います。間違っていたらごめんなさい。ご主人様はランプの名だたるコレクター。当時は展覧会も度々、催されていました。

高校生だった私も還暦を過ぎました。下校途中に恋い焦がれた「古美術 田澤」の建物は今もその場所に在りますが、現在は完全に私邸にされているようです。

現在は、「ギャルリー田澤 木屋町店」が本店の位置づけかと思います。

今は奥様のとし子様が「古美術品の間を元気に走り回っていた小学生?園児?と思われるおかっぱ頭の子供」だったお嬢様方とお店を経営されているようです。

帰京時に時間があれば夫と一緒に訪れます。一昨年、帰京した折にもお店を訪ねました。

お店にはフランスへの買い付け準備をされているお嬢様と、とし子様がいらっしゃいました。過去に少しだけ「高校生の時から田澤さんを知っている」程度のお話をした事はありました。今回は他にお客様もいらっしゃらなかったので、「私と田澤さんとの出会い」をお話しさせていただき、とし子様に感謝と御礼を申し上げる事が出来ました。


田澤 とし子様、お元気ですか?今日、ブログに貴女様との出会い書かせていただきました。改めて感謝と御礼を申し上げます。

染付生酢皿と貝細工の箸置きとお箸

<私の田澤コレクション>
染付 生酢皿
形、大きさといいとても使い勝手の良い器です。
私のお気に入りの一つです。


これからの季節、お花見に京都を訪れる方も多いかと思います。ギャルリー田澤は京都市内の中心地:木屋町に在ります。京町家をリフォームした素敵なお店です。

是非、田澤ファミリーの美意識あふれるお店に足をお運びください。

染付の器やバカラ、ルネ・ラリックの美しいお皿やグラス類、ランプと出会えますよ。東洋と西洋の見事なコラボレーションを桜とともに愛でてくださいな。

そうそう、高校生の私が感動した漆黒のグランドピアノも鎮座していますよ。窓外の坪庭の緑に映えて、時を経てもやはり美しい。


私の京都イチオシのお店です。

-お気に入り
-

Copyright© 湘南つれづれ日記 , 2021 All Rights Reserved.