こんにちは、LUNAです。
やっと義父が入居する有料老人ホームが見つかりました。
幸いにも私たち夫婦がダントツで気に入ったホームはなんと我が家から徒歩10分足らずの所に在りました。私が毎週テニスをしているコートの二軒隣です。
外観からしてあまりに立派で義父の予算では無理だろうと当初は詳しく調べもせずにリストから除外していました。
聞いてみるもの、調べてみるものです。地域包括支援センターの方に「あなた方の自宅から一番近いから一度、聞きに行かれることをお勧めします」とアドバイスを受けました。
実際の入居一時金等は候補にあげた他ホームと同額で、驚いたことに部屋の広さは他ホームの約2倍です。ワンルームマンションよりはるかに広く圧迫感がありません。
私が住みたいくらいの物件でした。思い込みはいけませんね。また一つ勉強になりました。百聞一見に如かずです。
加えてこの住宅型有料老人ホームは、重度の要介護状態になったら併設の介護付き有料老人ホームに無条件で移ることができる施設でした。
入居一時金が住宅型有料老人ホームの方が高いので移る場合は過剰金分の払い戻しもあるという、願ったり、叶ったりのホームでした。
私たち夫婦は「これだ!」「ここしか有り得ない」と即決。
義父にプレゼンテーションをし、入居申し込みをし、お金の準備をし、めでたく入居契約を締結する事が出来ました。
親の自宅を売却
有料老人ホーム探しと同時進行で義父の自宅の売却もしました。私たち夫婦も義弟も既に自宅を購入しているので、実家を温存しておく必要性がありませんでした。
誰も住まない家のメンテナンスや固定資産税を考えると早急に売却した方が得策だろうとこれは親子ですぐに意見が一致しました。
それに老人ホームに支払う入居一時金の準備もありました。入院中の義父が定期貯金等の解約や株の売却を行うのは無理なことです。
ホーム側から自宅を売却し、有料老人ホームに住み替える時に利用できるつなぎ融資の銀行を紹介されました。が、元財閥系のこの銀行は「手続きにはご本人が当行においで下さることが必須条件です」と。
夫が「父は入院中で退院してすぐに神奈川から都内の御行まで出向く事は無理です。僕が代理で手続きできませんか?」と交渉しましたが、返事は「ノー」でした。
そこでひらめきました。自宅を売却し、有料老人ホームに住み替えることにつなぎ融資が使えるなら、自宅の売却を頼む不動産会社につなぎ融資が頼めるのでは?
ピンポーン!大正解でした。私たちの今の湘南の住まいを仲介してくれて、東京南青山のマンションを売却してくれた東急リバブルに相談したら、二つ返事で引き受けてくれました。
私たち夫婦は今までに3件マンションを購入し、2回売却しています。その中で何社かの不動産会社の人とのやり取りの経験があります。
夫と意見が一致するのは東急リバブルの人が一番、親切で親身に相談にのってくれたね、という点です。
青山のマンションも義父の自宅も短期間で売り出し希望価格で売却してくれました。それぞれの地域に営業所があること。ネットワーク間のコミュニケーションの良さ。この実力はすごいな、と感心し感謝しています。
親の家の売却手順
・仲介業者を決める
・家の査定
・売却希望価格の設定
・販売計画
と、手順は通常と何ら変わりませんが、なんせ義父は入院中なのでその都度病院に出向き報告したり、書類に署名捺印してもらったりという手間がかかりました。
唯一困ったことは、提示された売却価格が父の腹積もりより低かったので不機嫌になったことです。
勿論、マーケティングや直近の売買成立価格から割り出された現実味のある数字なのですが。父は「元財閥系の不動産会社ならもっと高く売ってくれる!」「自信が無いから弱気な金額を提示している」等々、お冠でした。
腹を立てた夫が「だったら自分でやれば」と一瞬、突き放したポーズを取ったら不承不承ながら納得してくれました。
結果的にはつなぎ融資の実行、売却成立のスピード感。真摯な対応。すべてに満足できるものとなりました。
その後、負け惜しみすら言わないことから推察すると、父も満足しているようです。
ポイント
・老親の一言一言に振り回されて親子喧嘩なんてしないこと。現状認識や物事の理解力は子供たちが思っている以上に衰えていますから。
・険悪な雰囲気になった場合、こちらがチョット意識的に距離をおけばいい。
家を解体しての売却・空き家にしての売却
夫の実家は築40年近くになる古家でした。誰もが更地にして土地のみで売買されるものと思っていました。従って家を解体し、更地にする費用も覚悟していました。
ところが、実際に買って下さった方は、「家は取り壊さないで、空き家の状態で結構です」と望まれました。ラッキーでした。
家を解体するのであれば、家具などの不用品処分は、一般的に解体業者に処分を依頼することが可能です。
多忙で自分で処分できない、という場合は念のため解体工事を依頼する業者に、事前に処分を全て依頼出来るか聞いておきましょう。
空き家にする場合も、自分で処分することが面倒ならば廃品業者を使って一括して処分してもらうことができます。
また不動産業者によっては提携する廃品業者がいる場合もありますから相談してみましょう。
我が家の場合、ネットで見つけた業者と東急リバブルに紹介された業者とに相見積もりをとりました。値段に大きな差は無かったので、紹介された業者に決めました。
理由は処分には数日かかるというので、立ち合いは出来ない。ご近所に迷惑がかかるような事があってはならない。東急リバブルの紹介業者なら、常識的な仕事をしてくれるはずと思ったからです。
買主さんに黙って、勝手に家財道具を置いていくと残置物として契約違反になることもあるので注意して下さい。
独居生活から人の輪の中へ
義父は昨年2月に心筋梗塞で倒れて、自宅を売却し、住宅型有料老人ホームに入居したのが2ヶ月後の4月。当時、私たち夫婦は疲れ果てて大変だーと、思っていました。
が、今、振り返るとあっという間の出来事だったと思えます。大きな問題もなく、順調に事が運びました。
病院の先生、地域包括支援センターの担当者、入居したホームの施設長・担当者、東急リバブルの担当者と本当にすべての人々に恵まれました。感謝でいっぱいです。

義父が入居したホームも他の住宅型有料老人ホームと同様、季節の行事やイベントがたくさん用意されています。ボーっとさせない・頭や身体を動かす・使う事が意図的に用意されています。
とてもいいことだと思います。高齢になると積極性が失われ、何事もおっくうになり社交性がなくなり、人との交流から離れてしまいます。
自然な方法にみえますが、実は用意周到に企画立案されているので安心してイベントに参加できるのです。
例えば出不精になっていた義父が参加したものでは、イチゴ狩り・トマトやブルーベリーの畑で収穫体験・大磯の吉田茂元総理の邸宅訪問・江の島のクリスマスイルミネーション見学・施設の屋上での花火大会見物。
花火大会は家族も参加できて、ビールやおつまみ・軽食も提供されてミニコンサートやフラダンスのショーもありました。また、室内では講師を招いてストレッチ等の体操教室や地元の学生やセミプロによるコンサート等々。枚挙に暇がありません。
元々、偏屈なところがあり人づきあいが苦手な義父ですが、母亡き後は輪をかけて人づきあいをしなくなり、ほとんどの時間をひとりで過ごしていました。
そんな義父が今では毎回のようにイベントに参加しています。有り難いことに入居者の方からお誘いを受けて毎週、麻雀もご一緒するようになりました。
人の輪の中に自ら飛び込んで、毎日の生活にリズム、活力が出てきたようで家族みんなで喜んでいます。
私たち夫婦は義父が倒れてからホーム探しをしましたが、施設の方の話ではご夫婦ともにお元気なうちに内覧し、あたりをつけておく人。中には契約を締結し元気な内は別荘代わりに使用する人もおられるそうです。
ポイント
・親が元気な内に事前に見学や内覧を一緒にすること。親の希望もハッキリと聞けるメリットは大きい。
・将来、入退院後に自宅での生活は無理となった時に、一からのホーム探しでは入居出来ない期間が生じて介護難民になる可能性大です。
・一時的に公的な介護老人保健施設の入居を望んでも数が足りず、順番待ちが現状です。
・サービスの提供を受ける、受けないは別にして介護認定の申請はされておくこともお勧めします。
私が経験した親が有料老人ホームに入居するまでのお話を6回に分けて紹介させていただきました。最後までお読みくださってありがとうございました。
それぞれのご家庭でご事情や問題は違います。ピンポイントでも、ほんの少しでもヒントになったりお役に立てることを願っています。
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